■ 犬(dog)

元来は、住居の見張り、次いで狩猟の補佐などのために家畜化されたと考えられるが、 現在はほとんどが愛玩用であり、日本ではおよそ5世帯に1世帯がイヌを飼っている。 犬はしっぽを右に振って喜びを、左へ振って警戒を表現するという説があるが本当?

属名 Canis、種小名 lupus はラテン語でそれぞれ「犬」「狼」の意。 亜種名 familiaris はやはりラテン語で、「家庭に属する」といった意味。 また、英語: familiar、フランス語: familier など「慣れ親しんだ」を意味する現代語の語源でもある。 古く日本ではヤマイヌ(狼)に対して「イエイヌ」とも言っていた。 英語名 domestic dog は、伝統的な学名 C. familiaris(家族の-犬)を英訳にしたもので、 日本では domestic dog の訳語として古来からのイエイヌの語をあてるようになった

広義の「イヌ」は広くイヌ科に属する動物 (イエイヌ、オオカミ、コヨーテ、ジャッカル、キツネ、タヌキ、ヤブイヌ、リカオンなど) の総称でもあるが、日本ではこちらの用法はあまり一般的ではなく、 欧文翻訳の際、イヌ科動物を表す dogs や canine の訳語として当てられるときも 「イヌ類」などとしてイエイヌと区別するのが普通である。 以下では狭義のイヌ(ヤマイヌなどを除くイエイヌ)についてのみ解説する。

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